アリバイ登頂 - その5

南ア3000m峰アリバイ登頂として、荒川三山と赤石岳を廻ってきた。

今回の縦走も軟弱にして小屋泊まりとした。

時間制約をどうしても受けてしまう東海フォレストのバスと軟弱な小屋泊は避けて、実は先週、テント担いで長野県側の小渋川からアクセスしてみた。けれど3日前に愛知県豊橋市に上陸し各地に風水害をもたらせた台風18号の影響がまだ残っていて、一回目の徒渉の半分も出来ずに帰ってきた。アリバイ登頂が目的なので、また徒渉してまで登ろうという気は全く起こらず、楽チンなバスと小屋泊を選択した。

バス代は3000円で、これは小屋泊の分割前払い金となっている。帰路は、どこかの小屋泊の領収書があれば無料となっている。もっとも今回の帰路は歩きなのでバスには乗っていないが・・・  と言うことで、バスと小屋泊はどうしてもセットになってしまう。

お世話になった千枚小屋 は、こぢんまりとした真新しい気持ちの良い小屋だった。

小屋から45分ほどで千枚岳に登り、翌朝はそこで御来光となった。

大きな富士山のすぐ横に、紫色から橙色へと明るくなって昇ってくる太陽は、見事なまでに美しく、その強い力を分けてもらえる。

「大きな富士山とご来光」

南アに泊まって、これを見ないと南アに泊まったことにはならないだろう。

逆に、「大きな富士山とご来光」こそが南アの価値だ!、と言ったら言い過ぎだろうか。

今まで、ご来光は何度も見ている。それこそ富士山からもご来光は見ている。でも、大きな富士山とセットで見るご来光は格別だ。暗闇の中に少しずつ富士山のシルエットが見え始め、次第に太陽が昇る点の位置が分かるようになり、刻々と東の空が色づき、とうとう太陽が頭を出す、その力強さは見事なものだ。

この光景は南ア以外からは決してみることは出来ない。

南アの最大の特徴だろう。

 

今回の荒川三山と赤石岳で、南アの3000m峰アリバイ登頂はほぼ終了した。

残すは、仙丈ヶ岳のみとなったが、ここはアプローチが良いのでいつでも気が向いた時に好きなルートを選んで登れそうなのでアリバイ登頂というような義務的な登り方ではなく楽しみの山として残しておける。

ところで「3000m峰」とはどこどこのピークを指すのか、通常は、国土地理院の「日本の山岳標高一覧(1003山)」に載っている「山」を指すらしい。それはそれで納得するが、あのジャンダルムが載っていないし、穂高明神岳も載っていない。もう全く理解できないので「日本の山岳標高一覧(1003山)」を基準には出来ない。それで自分で決めた規準は、

1.地形図やガイドブックに名前が出ているピーク。

2.地形図に標高点が記されているピーク。

3.独立峰は、例えば、富士山はお鉢巡りも必要とする。

とした。

その結果、この夏登った 3000m峰 は、

6月30日、前聖岳(3011m)

7月08日、塩見岳西峰(3047m)、塩見岳東峰(3052m)

7月21日、農鳥岳(3025m)、西農鳥岳(3051m)、間ノ岳(3189m)、中白根山(3055m)

7月22日、北岳(3193m)

9月28日、荒川東岳(3141m)、その北の3033m峰、中岳(3083m)、前岳(3068m)、

赤石岳の北の3030m峰、小赤石岳(3081m)、3044m峰、赤石岳(3120m)

以上、16ピークとなる。

そして、まだ登ったことがないピークは、

富士山

御嶽山

乗鞍山

立山

そして、仙丈ヶ岳にジャンダルム。

さーて、いつどこから登ろう。楽しみだ。

ともあれ、アプローチの悪い南アが終わったのでホッとした。

 

 

 

 

 

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