海部陽介の新刊 「日本人はどこから来たのか?」 その1

海部陽介の本、「日本人はどこから来たのか?」が出版されていると新聞の広告に出ていたので早速買った。

とても楽しみなので勿体なくって一気には読めない。

私が今、こんなに縄文時代に興味を持つようになったきっかけが「人類がたどってきた道」という海部陽介の本だった。

先史時代の話しとはなんの関係もない新書版に、海部陽介の「人類がたどってきた道」は面白いよ、と書いてあって、何故か惹かれて買ってみた。

元々、弥生や縄文、ましてや旧石器時代になんの感心もなかったのに、読み始めると、ワクワク、ドキドキ、そしてハラハラ、実に面白い。およそどんな推理小説もこれにはかなわないだろうと思う程の面白さだった。

要は、海部陽介のストーリー展開と文章が上手すぎるのだ。

これをきっかけに沢山の先史時代の本を読んだ。

でも、これはすごいと思うのには残念ながらほとんど出会わなかった。

イヤ、むしろ、文学部教授ならもう少しまともな日本語文を書けよ、と言いたくなる本の方が多かった。

それだけに海部さんの本はすごいと感じる。

ただどれほど文章が下手で読みづらくても、先史時代の人類が、6万年前に6万キロの旅に出る、これほどスケールのでかいロマンスは作り得ない。

神よりも古くお釈迦様よりずっとずっと昔に、人類はその旅に出た。

本当はただただ生きるためだけの苦労の移動であったとしても、それを広大なロマンスと感じてどの学者も筆をしたためてくれている。その心は伝わってくる。

そのロマンスの語りが海部陽介はとりわけ熱く上手い。

 

さあ2冊目の本、楽しみにして読ませてもらおう。

 

 

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