雪山で靴に履く道具の種類は多い。
まあ、考えてみれば当然かも知れない。
一晩で何十センチも積もる極寒のパフパフ雪から、ハンマーで叩いても白い筋がかろうじて着く程のカチンコチンの氷までこなさなければならないのだから道具もいろんな物があるのも当然だ。
12月から2月ぐらいの降雪期=新雪期には、最近は、スノーシューが人気だ。
馬鹿でっかいカンジキという道具で、従来のカンジキに比べたら浮力は遙かにある。
でも、パフパフの新雪で太股以上のラッセルになったらどんな道具でも登れたものではない。
このスノーシューは、デッカイので担いだら嵩張るし重い。
装着すれば靴の爪先の2~30cm先が先端になるので、傾斜が40度にもなるともう直登は無理になる。そんな斜面を斜上すると山側は腰まで埋まってのラッセルになる。そんなに埋まりながらその大きな道具を片足で引っ張り上げて前進していくのだからものすごい体力がいる。
私が登る傾斜の強い山ではスノーシューは余り適していない。
山スキーから考えるとスノーシューの威力は今ひとつだ。
なので傾斜が余りない雪山散策ならスノーシューは楽しい。
この時期、3月下旬。
それまで降り積もった雪も自重で沈み固まる。
仮に新雪が降って積もっても、その下の固まった雪はボソッと踏み抜かずに登れることがある。
けれども靴だけとかアイゼンを着けて登ったのでは浮力は全くないのでズボズボの踏み抜きのオンパレードになる。
そこで今までは木製の 芦峅わかん (立山かんじき)を使っていたが、スノーシューと比較するとまるで浮力はない。しかも古いので傷んできた。針金で修理出来るが、もう少し浮力のありそうな スーパーカンジキ をネットでポチッとした。正直、高いと思う。
スノーシューに比べたらはるかに小さいし、ものすごく軽い。
ただし、浮力は全く追いつかない。
私の足は25.5cm。雪山用の靴なので大きいが、これで長さがきちきち一杯とは本格的雪山を前提にした道具ではないのかも知れない。
装着すると、忍者見たい。
水蜘蛛の術ならぬ雪蜘蛛の術でイザまいらん。
で、試し履きの印象。
(雪質次第でまるで違うだろうことをお断りしておきます)
1.60度(もないかも)近くの急斜面のトラバース
ドッペルギャンガー2WAYエクストラ スノーシューよりグリップ力は落ちるか?いや、同じぐらいか?と言う程度。
MSRスノーシューよりは遙かにグリップ力はあります。
2.急傾斜の急登
例えば、45度ぐらいの急傾斜、スノーシューでは全く歯が立たないが、このスーパーカンジキは楽勝で直登出来る。直登出来るのでラッセルも2~30cm浅くて済む。
3.取り回し
スノーシューに比べて遙かに小さくて軽いので歩行時の取り回しが格段に楽。
スノーシューのように雪が乗り重くなることもない。
4.浮力
スノーシューに比べたらやっぱり浮力は全然無いでしょう。
しかし、芦峅わかん に比べたら安定していると感じる。
5.雪団子
さすがにスノーシューには雪団子は付かないが、アイゼン、チェーンアイゼン、登山靴、芦峅わかん いずれを履いていても雪団子は付く。登りにくいし、重い。
このスーパーカンジキには、雪団子は付かない!!!
これは素晴らしい。
なのでいつでも足は軽い軽い。
以上が、試し履きの印象。
今から5月連休時期までのベストチョイス道具だと感じた。
素晴らしい。
ただ、高い。
そして、本文にも書いたが、靴の長さ制限には充分に気を付けて。
気持ちの良い、試し履きの一日でした。
道具が良いと、実に気持ちの良い山行でした。
スーパーカンジキ、ありがとう。

