【山 域】北ア・前穂高から明神岳縦走
【日 付】2015年07月11日
【時 間】05:15 上高地バスターミナル , 05:20 河童橋
05:35 岳沢登山道入口
06:05 7号標識 , 06:25 5号標識(1830m)
07:25 岳沢小屋 ~ 07:35
08:30 カモシカの立場(2505m) ~ 08:35
09:05 岳沢パノラマ(2660m) ~ 09:10
09:40 雷鳥広場
10:00 紀美子平(2910m) ~ 10:10
10:45 前穂高 ~ 11:00
11:20 奥又白A沢のコル分岐
11:25 その先の小コル(岳沢槍のピークの手前)
11:50 前穂・明神の最低鞍部 ~ 12:00
12:35 明神岳主峰 ~ 12:45
13:00 2峰
13:35 4峰 ~ 13:45
14:05 4・5のコル
14:15 5峰 ~ 14:30 , 14:50 5峰西南稜肩の台地テント場
15:05 標高2480m付近(森林限界のすぐ上) ~ 15:15
15:30 西南稜のトラロープ帯開始 , 15:50 トラロープ帯終了
16:50 岳沢登山道7号標識 ~ 17:00
17:25 岳沢登山道入口
17:35 河童橋 , 17:40 上高地バスターミナル
【メンバー】単独行
(地図や写真をクリックすると大きいのが別ウィンドウで表示されます。でもIEは?)
(地図はGPSログではありません。手書きです。)
ルート(地図をクリックで拡大表示します)
岳沢から前穂高に登って明神岳を日帰りで縦走してきた。
前穂高から先、明神岳方面に登山道は無いのでいわゆる登山者は居ない。
一人タップリ岩稜歩きが満喫できる。
このルートは2年前の2013年10月13日にも試みた。
その時は前夜に冠雪し、前穂高の山頂から雪の消えない明神岳北面の尾根を見て諦めて降りてきた。
今回は天候に邪魔されない日を狙って歩いてきた。
明神岳は、南から北へ、すなわち5峰から主峰そして前穂高へと縦走するとどうしても1~2箇所(2~3回)の懸垂下降が必要になる。
そのため重いロープを担いでいかなければならない。
逆コース、前穂高から明神岳主峰そして5峰への縦走なら”私”の場合はフリーソロで登っていけるので重い登攀具は一切無しで行ける。
むしろそのフリーソロの登りを楽しみに行っているのかも知れない。
ただ、途中でエスケープするルートは存在しないので、明るい内に下山できる時間と体力がないと前穂高から先へは進めない。
いつもの上高地
河童橋の向こうに岳沢
今日は雲もガスもでていない
先月の明神岳東稜から主稜を日帰りで縦走した時と同様に、今回も沢渡から相乗りタクシーをお願いして上高地入りした。
今年の上高地シャトルバスの早朝運行はサービスが悪く、沢渡初発バスで上高地入りしたのではタクシーに較べると1時間遅くなり、
とても最終バスに間に合うように降りてくる自信がない。
沢渡に車を駐車して入山する以上は、最終バスに間に合うように下山してくることは必須条件になる。
また、バスの時間にせかされるような山歩きはしたくない。
そんなこんなで今回も朝は相乗りタクシーをお願いした。
岳沢小屋のテント場は雪の下
間違ってこのまま雪を登っていく人が多いみたい
左の雪解けを進んだ私も一瞬登りかけた
カモシカの立場
ここで森林限界を超えた
これから先、明神5峰の下降まで稜線歩きが楽しめる
コブ尾根と西穂の稜線
昔はコブ尾根へはこちらから取り付いた様な記憶が
明神岳主峰と2峰
2峰の岩場ってどれでしょうね
中央のルンゼを4年前の5月に登った
岳沢パノラマ
雷鳥広場
最低鞍部と明神岳主峰と2峰
左端が前穂高と明神岳の最低鞍部
う~ん気持ちよさそうな稜線 笑顔のままで待ててね
明神岳2峰はよく尖っています。
どう見ても主峰より主役ですよね。
奥穂高に対するジャンダルムみたいな存在でしょうか?
紀美子平 到着
ちょっと休憩します
前穂高往復の人はほぼ全員荷物はここにデポ
紀美子平のモニュメント
今年も壊れないで残っていました
ハクサンイチゲ
紀美子平の先、岩しかないところに咲いていました
前穂高山頂にて
北尾根と槍ヶ岳
前穂高から槍がこんなに綺麗に見えるのは久しぶり
前穂高北尾根全景
さすがに登っている人は居ません
梅雨の合間の晴天では入りにくいです
前穂高山頂にて、これから行く明神岳
誰も居ない気持ちよさそうな岩稜です
ここ前穂高は賑やかです
予定の時間内で前穂高に到着した。
ここ前穂高から槍ヶ岳がこんなにスッキリ見えるのは久しぶりです。
まだほとんど疲れていません。予定通り明神岳へ行けそうです。
この先、明神岳との最低鞍部までは、こちらからは歩いたことはありません。
逆コースは有ります。特に、奥又白池から前穂高に登ったのは3回有ります。
私が日本で一番沢山登った山頂はこの前穂高です。
その一番好きな山、前穂高をあとに明神岳へ向かいます。
奥又白谷A沢のコル分岐直前
左に岩を回り込むとA沢のコルです
いつもの登りのルートからはずれて右側の岳沢側の斜面を下ってきたように思います。
登りでは、結構手を岩について歩いていた記憶がありますが、今回はそんな岩が無かったです。
奥又白池がよく見えるところも気が付かずに降りてきました。
登りの時間とあまり変わらないで下ってきたことを考えると、案外歩きにくい踏み跡を追っかけたのかも知れません。
右から、ロバの耳、ジャンダルム、コブ尾根の頭
ここからだとジャンダルムが一番高く見えますね
コブ尾根の頭とジャンダルムのコルに上がる雪を見ていたら、厳冬期にもう力無いのに一人ラッセルしたのを思い出す。
ジャンの頭は飛騨尾根から登るんだと、巻いて通過した。
悲しいかな、未だにジャンダルムのテッペンには行けていない(笑)。
奥又白谷A沢のコル分岐点
ここを左へ行けばA沢にでられます
奥又白谷A沢のコル分岐点から見る明神岳
まずは目の前の岩峰を越えます
A沢のコルの先にある岩峰
(岳沢槍のあるピークです)
見た目以上に安定している岩です
岩峰をほぼ巻き終わって見る明神岳
巻くのに意外と時間掛かりました
奥又白池から上がってくるA沢のコルと前穂・明神の最低鞍部の間にある岩峰は岳沢側をかなり下降気味に巻いた。
でもこの巻きは明らかに失敗だったと思う。
昨年、このルートを逆コースで歩いた時は、最低鞍部からピークのテッペンまで登って行った。
その時、ピークまで出ずともいくらでも左側(岳沢側)を巻いていけると見ていた。
なので今回岳沢側をかなり下降気味に大きく巻いてみたが、3点支持のクライムダウンが2~3回あった。
難しい訳でもないし、むしろ楽しいのかも知れないが、サッサと進めないので多少時間が掛かってしまった。
この岩峰は素直にテッペンまで登ってしまうか、水平トラバース程度の小さな巻きで稜上を通過した方が速そうだ。
岩はどれも見た目以上に安定しているが、手も足も浮き石でないか確認していく必要はある。
最低鞍部近くから見る明神岳
明神岳は中央のピークではなく左の突起です
最低鞍部からの登りの稜線
残雪期にここを下降した時は10m程の懸垂でした
最低鞍部から少し登って前穂高を振り返る
奥又白池
まだ雪が浮いています
誰も居ないようです
2峰に人が現れた
やっぱり人が居ると絵になるな~
(200m以上離れているので望遠でパシャリ)
明神岳主峰と2峰
下又白谷側ってこんなに崩壊していたかな?
気持ち悪いので踏み跡ではなくかなり岳沢側を行く
前穂高を振り返る
下又白谷側の崩壊
明神岳主峰と最低鞍部の間は過去に何回か通っているが、今回ほど下又白谷側の崩壊が気になったことはない。
稜線が幅数メートルに渡って崩壊しても不思議じゃないように見えた。
気持ち悪いので踏み跡から離れてかなり岳沢側を歩いたし、明神岳主峰の最後の登りも岳沢側から取り付いた。
ただ、帰宅後過去の写真と比較してみると崩壊が進んで訳では無さそうだった。
そうそうボロボロ崩れるものではないらしい、少し安心した。
明神岳山頂に到着した
前穂高から1時間35分
ほぼ予定通りだがちょっと疲れた
明神岳山頂から2峰・3峰・4峰
今から歩いていく峰々
これより先は何度も歩いているので気が楽だ
明神岳山頂から見る奥穂から西穂の稜線
足元には今朝登って来た重太郎新道が
明神岳2峰
2峰のお客人、気持ちよさそうに景色を堪能して居られる
2峰への壁
さあ、この壁のフリーソロクライムを楽しみましょう
2峰の壁 上段
壁の取り付は結構厳しい
これより上段は快適そのもの
いつも思うのですが、この2峰の壁の取り付って本当に3級かしら?4級レベルでは?と思います。
取り付いて膝の高さに立ち込めば、あとは薄かぶりで傾斜はありますがガバガバだらけ。
取り付の一歩なので恐怖感も何もないですが、ムーブ的には4級レベルでは?と思うのですが・・・
自分の背丈の高さまで登り切るとあとは2~3級で快適です。
2峰から見る主峰と前穂高のツーショット
主峰のこのガレガレの下りは嫌いです
2峰から見る3峰・4峰・5峰
主峰から15分で2峰に登って来たのに
例の2峰のお客人の姿が見えません
3峰(北面)
どうもこの3峰はボロボロそうで登る気がしないですね。
今まで一度も登ったことはありません。
案外、取り付くと見た目程ボロボロではないかも知れませんが・・・分かりません。
3峰の巻き径
この這い松の中を巻き径は下降気味に進みます
突き当たりのガレを10m程下降して左へ回り込みます
3峰の巻き径終了点近くから見る4峰と5峰
3・4のコルから3峰・2峰・主峰を振り返る
4峰から見る3峰・2峰・主峰そして東稜
このアングルが一番好きです
5月の残雪が有れば実に綺麗です
5峰のピッケルと4峰・3峰・2峰・主峰と東稜
明神岳主稜が1枚の写真に収まる唯一の場所です
今回はヘルメットホルダー(100均)を試してみました
5峰から見る西南稜肩の台地とカッパ橋
這い松を掴んで下るのが楽なので長袖と軍手を着用
明神岳5峰西南稜肩の台地のテント場
明神岳5峰西南稜2480m付近
テント場をもう少し下ったところです
足元にこの三角ピークが見えたら稜線歩きは終了です
これより下は展望のきかない樹林帯です
上高地、梓川、霞沢岳、焼岳、そして遠くは乗鞍岳
歩いてきた明神岳3峰と4峰を振り返る
奥穂から西穂の稜線
今日一日この稜線を眺めながら歩いてきました
それももうここで見納めです
一度も雲のかからない晴天をありがとう
足元にはカッパ橋
さあ標高差900mを一気に下りましょう
岳沢登山道7号標識
フーッ、降りてきた
少し休憩させて下さい
カッパ橋付近から前穂高と明神岳
今日一日ありがとうございました
また越させてもらいます
【 日帰りで楽しむ明神岳 】
1ヶ月前の2015年06月07日に、明神岳東稜から登ったので東西南北の四方向から明神岳主峰に至るルートは全て終了した。 なので今回は、以前歩いたコースの逆コースを歩くという、見方によれば蛇足的な山行です。 でも、今回のこの逆コースは楽しかった。 冒頭でも書いたように、登攀具なしの軽装で歩けるのはありがたいし、日帰りと言いながら6時間半に渡って穂高の稜線を眺めながら歩けるのは最高に贅沢です。 あともう一つ日帰りで行ってみたいルートがあるが、過去の記録から計算するとどう見ても日帰りは無理なようでワンデイ登山となりそうです。 でもこの夏の間に晴天を掴んで是非歩いてみたい。
【 ヘルメットホルダー 】
ザックに付けるミレーだったかのヘルメットホルダーをネットで見た。 なるほどそんな感じでザックに付けるのか?と、自転車の篭の荷物の飛び出しを防止するゴムのネットを100均で買って使ってみた。 ウ~ン、良いとも悪いとも言い難い代物だった。 まず、まずい点は、これを付けていて、ザックの中の水や行動食を取り出そうとする時は、ホルダーの上半分ははずさなきゃいけない。意外と手間。 またヘルメット自体はザックから落ちないようにバンド(紐)を通しておかなければならない。ネットのホルダーだけでヘルメットが落ちない訳ではない。 このような欠点はあるが、ザックに取り付けたヘルメットが歩くたびにパッコンパッコン音がして揺れるのは防いでくれる。これは期待通りだった。