プロの登山ガイドに賠償責任

2006年10月、黒部の祖母谷温泉から白馬に向かう途中の清水岳と旭岳付近で2名ずつ4人のお客を疲労凍死させたプロの登山ガイドに、6140万円を遺族へ支払うよう命じた、判決が出された。

この遭難を聞いた時、助かる命を未熟で地域経験も少ないガイドに殺されたようなものだと感じていた。

祖母谷温泉と白馬は長い尾根を進まねばならい。天候がが悪ければ、危険な尾根になりかねない。だから、昔から、途中の樹林帯に不帰山の避難小屋がある。

清水岳まで登って急激に天候が悪化したのだとしても、不帰山の避難小屋へ逃げ込むのはあり得る判断だ。理由は、下りになるからスピードアップして小屋に逃げ込めるからだ。

しかしお客は清水岳に辿り着く前に不調だったように思えるので、さらに白馬を目指したのは無茶だった。

清水岳付近で寒さで動けなくなったお客をツェルトを被らせようとして風で飛ばされている。これで、万事休すのような報道だったが、5人も居てツェルトは1枚だったのか?これも疑問だ。

この辺りまでは結局、山に未熟なガイドだった、としか言いようがない。

確かに、ここは登山道はツェルトが吹き飛ばされるような強風の斜面に付いている。がしかし、あそこは、柳又谷側に入れば、背丈を超える這松帯で、そこに入れば無風だし、旭岳近くで這松帯でなくなっていても尾根の陰になって強風はしのげる、そんな地形であることをこのガイドは全く知らないし、偵察もしていない。

だから、最初に遭難報道を見た時に殺されたようなものだと感じたのだ。

このような未熟なガイドは確かに居るだろうが、基本的にプロのガイドはやっぱり安心して頼れる存在だ。そのプロのガイドの人達が、この判決によってガイドがしづらくなるような事にはならないで欲しい。切に、この点は願う。

 

まだ出ていなかったマッキンリー遭難報告

山渓の発売日。

6月中旬のマッキンリー雪崩遭難の報告が出ているかと思って立ち読みしたが、まだ出ていなかった。

気になっているザイルの切断については、雪崩にあった時、氷で切れた、となっていた。

詳しい報告はまだ取材できていないらしい。

ザイルが切れるものなのか、どうしても気になってしかたがない。