山専用のコミュニティサイト、ヤマレコがある。
私も入っている(笑)。
多くの人が登録して記録や日記を書いて居られるので大層参考になる。
当然、私より、技術や経験、体力の優れた方々が沢山居られる。
しかし、多くは何かのきっかけで山に入ってみてその山の素晴らしさに魅了されて通うようになったといった感じの方々が殆どのように見受けられる。
これらの人々の殆どは、当然組織化されていないし訓練も受けて居られないので『山での基本』がない。見ていて「無茶な」とか「怖い」と感じる。
『基本』は、技術ではなく意識さえすれば誰でもできることが多いので書き出して見る。
1.計画書は必ず書いて提出する
これがなかったら、もし夜になっても帰宅しない、となっても捜しようがない。
何県の県警に事故の問い合わせをしていいのかさえ分からない。
北に向かって高速に乗ったら雲行きが怪しいので西に向かった、と言うような記録を見た記憶があるが、これではもしものときの救助を放棄したようなものだろう。
計画書は遭難のときに役立つだけではない。むしろ、出発前に利用価値がある。
計画書には、装備や食料の詳細が書かれているので、出発前の準備で確かにザックに入れたかどうかのチェックリストになる。
計画書は必ず作成し、自分のチェックリストとして使い、警察や家族に渡してから入山すべきだ。
そして出発したからにはルートは守らなければ意味がない。
途中で気を変えて他の山域に入っては意味がない。
登山途中でルート変更をしてはならない。ルート変更の可能性がある場合は、事前に計画書に書いておくべきだ。変更可能性のあるルートを書けていないのは山を、あるいはルートを読めていない「アマちゃん」だってことになる。
なにはともあれ、計画書は書いて提出しよう。
2.出発前に装備はチェックをしよう
山に入って、夜、テントで電池が点かなかった、と言う記録を見た。
前回の山でヘッドランプを濡らし、液漏れしていたのが原因とか書かれていた。
出発前に装備をザックに梱包する時に、ヘッドランプのスイッチを一回パチッと押すことさえしないのだ。出発前に、たった1回だけスイッチを押していれば、山で困ることもなかったものを・・・
梱包時に次のチェックはしておこう
・ヘッドランプ、ちゃんと点灯するかな?
・ガスコンロ、ちゃんと点火するかな?
・コッフェル、中鍋やヤカンはいつも通りセットになっているかな?
・テント、ペグの本数や張り綱、シートとフライは揃っているかな?
・アイゼン、アイゼンバンドはちゃんと付いているかな?靴に長さは合っている?
・カメラ、充電した?
これぐらいはやっておこう。
3.天気図はアバウトでも良いから読めるようになっておこう
新聞等の週間天気予報の晴れや雨あるいは降水確率を2~3日先まで、言葉で覚えるのは私には無理だ。けれど、高気圧や低気圧の位置関係がどの様に移動するかというイメージは簡単に記憶できる。
この天気図のイメージが頭に入って居れば、あとは現地の雲の様子と照合して明日の天気は予想できる。
これぐらい雑ぱくで良いから天気図は読めうるようになっていたい。
4.報告書を書こう
まあヤマレコユーザなので皆さんこれはして居られると言えるのかも知れない。
単に写真のアップだけで無しに、文章を書きましょう。
それをしている時に、山の中での色々な失敗や反省する項目が頭をよぎる。それを次回一つずつ克服していけば「山に慣れ」「上達」していくことになる。
まあ、私は言えないけれど、文章を書く能力もアップすると期待も出来る。
一つ行動すれば、色々な効果が現れる。それを定期的に続けられればどんな些細なことでも大きな成果となって戻ってくる。
ざっと思いつくだけでもこんなにある。
1.計画書を書こう
2.出発前の装備チェック
3.天気図に慣れよう
4.報告書を書こう
いずれも、特別の訓練が必要なことではない。
その気になればすぐ出来る。
是非是非、その気になってすぐやって欲しい。(笑)
ps; 埼玉県の2013年山岳事故件数
2013年の山岳事故集計がネットに出ていた。
2013年は、『9269件の登山届を受理したが「きちんと提出している人は、登山者全体の1割ほどではないか」とみている。提出方法の内訳は、書面8490件で9割を占め、インターネットでの提出は1割に満たなかった。』だそうだ。
折角ネットでの提出を受け付けてくれているのに、出さないとは勿体ない。
私は、埼玉県は、いつもネット提出だ。