紀伊国屋の売り上げ減少つづく、と言う記事が出ていた。
で、新しい事業基盤として、東南アジアとかをもっと力入れる、とか。
東南アジアの書店で、日本のコミックをもっと販売するらしい。
確かに、年々売上高は落ちていくだろうな、と分かる。
まず、全体的にいわれている 活字離れ は進む一方だろうし。
店の書籍の配置も年々変わっている。
以前は、もっと、いわゆるハードカバーの本、すなわち一冊の単価が高い本がもっと置かれていた。それらの書架がどんどん減って、文庫本、新書版、コミックがどんどん増えている。
価格的には半分程度かな?だから、客数は減っていなくても売上はイヤでも減っていくだろうな、と店を覗いているだけで感じる。
仮に紛失してもそう痛くはない本が多くなり、本を大事にする気が弱くなって、そのまま活字への思い入れが無くなっていって、次第に買わなくなっていく、的な悪いスパイラルがあるように思える。勿論そんなのはごく一部で、今の若い人は、LINEなどSNSで忙しすぎて本なんかに目を通している時間はないだろう。
でもハードカバーというか専門書的なものが売れないのは、出版社にも大いに責任あるような気がする。専門書の筆者は、専門性の知識はもちろんあるのだろう、けれど文章として読む面白みがからっけしない、そんな本が多すぎる。筆者は決して物書きの専門家ではないのだから、不細工な文章や章立て構成は出版社の編者の方で大いに口を入れるべきだと思う。そして、読んで面白い本にする義務があると思う。
ここ何年か、人類史的な本を読んでみてイヤ程それを感じる。
読書が減るのは、出版者側に大いに責任がある、と。